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星の王子様の日記帳

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子供といると日々他愛もない面白いことが起こる。
日々の成長のしるし、大人の想像を超えたユニークな発言集、取るに足らないちょっとした出来事なんかは、気がつくと、日常に忙殺されてあっという間に自分の頭を通過して、記憶の排水溝へと流れて行ってしまう。
これらの記録を写真以外の方法で備忘録としてノートに書き止められないか、と思っていながら、ぴったりくるノートがないことで後回しにしていた。
でも先日、ふと、5年日記、10年日記といった日記帳が日本に存在することを思い出した。そしてインターネットで探してみたら、星の王子様の5年日記というのが見つかった。そうだ。これを育児日記にしよう。でも待てよ?星の王子様の作者はもちろん、フランス人であるサン・テグジュペリ。ならば、これはフランスで手に入るのでは?と思ったけれど、フランスのサイトでは見つからず。5年日記、10年日記という発想はやっぱり日本独自のものなのかしら、と思う。日記はいつも3日坊主の私。自分について書く日記は続いた試しがない。でも、子供についてだったら、このくらいのスペースだったら続けられるんじゃないか。そして、今年、自分への誕生日プレゼントとして、日本から取り寄せることに。そして、この週末、ようやくポストに届いた。
思っていたよりもずっしりとした重み。中身はシンプルな一色刷りだけど挿絵と色が月ごとに変わっているので、単調な感じがしない。挿絵が紙質もつるつるして丈夫で書きやすく、1日ごとのスペースは4.5㎝×6㎝くらい。
子供が大きくなった時に果たしてこれを読んで、「ああ、俺もこんな時があったのか」と思ってくれるかわからないし、そもそも外国暮らしで日本語が満足に読めるようになっているのかさえ危うい。でも3日坊主にならないよう、できる限り子供が大人になるまで、せめて10年は続けていきたいと思う。
今悩んでいるのは、生まれてから今に至るまでの期間。届いた日から初めてもいいのだけど、やっぱり生まれてからの記録もしておきたい。今まで撮った写真や記憶を頼りに少しずつ埋めていこうと思っているのだけど、決定的な事項、たとえば初めて歩いた日、などについてだいたいの日にちしかわからない。こうやって考えていくと、いい加減な親だと思う。

ところで、この写真で、日記と一緒に写っているのは、子供が6か月の時に記念に作ってもらった石膏の手型。
ある日家族でパリを散歩していたら、石膏によるメモリアルグッズとして作っているお店をたまたま見つけたので、、面白いと思って作ってもらった。作るのは案外簡単で、上部を切り取った大きなペットボトルの入れ物に、歯医者さんの歯型を作る時みたいに使うような粉と水を入れてこねて、固まったところに子供の手を突っ込んで型をとる。型は一応2回とって、お店の人がいいと思った方が後日出来上がってくる。
出来上がって来るまで、どんな形なのかわからなかったのだけど、取りに行った時、この親指と人差し指を輪っかにしているような仕草が優しく、仏様みたいだとみんなで喜んだのを思い出す。

そうか、あの時からもう3年以上も経ったんだ。これから先いったいどんなことが起こるだろう。嬉しかったことも悲しかったことも大した出来事が起こらなかったことも全部まとめて、綴っていけたらと思う。
by degorgerie | 2009-03-16 19:04

パリのアコーディオニスト Rie のオフィシャルブログ


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