バルミュゼット東京2017

先日無事に50歳という節目の年齢を迎えました。
パリに来て15年目。
ここ数年ずっと心の中で温めておいたプロジェクト「バルミュゼット東京」が7月の開催に向けて動き出しました。

私の母が50歳になった時、家族を前に、食卓できっぱりとこう宣言しました。
「子育てがひと段落した今、長い間やりたかった事を始めたい」
私は18歳、高校を卒業したくらいの頃でした。
母はそれまで、自営業の父の仕事を手伝いながら家事をこなす、他人から見ればほぼ普通のどこにでもいる主婦でした。
それからの家での母は、家事以外の自分の時間はほとんど、床に広げた山の地図を眺めて過ごすようになり、土日を使って10年かけて日本全国に点在する百名山の山を残らず登ってしまいました。その母の心の中にあった、休火山から活火山へのスイッチの入りようと言ったら、情熱という言葉でも生ぬるいくらいの圧倒的な勢いでした。

そんな母の50歳からの人生の転換は私の心にも自然と影響を及ぼしていたらしく、1~2年前くらいから、50の年に何か新しい事をしたい、というマグマがふつふつと沸き上がってきました。
そしてある時、空の上にぽっこり「バルミュゼット東京」というアイデアが打ちあがったのです。

バルミュゼットとはミュゼット(20世紀初めにパリで花開いたアコーディオン中心のアンサンブルによる音楽)に合わせて踊るダンスパーティーのことで、フランスでは今も日常的に開かれています。私がかつて日本で恋に落ちたこのミュゼットという心搔きむしられる音楽は、本能的にダンスと密接に結びついているように感じます。
それは私がまだフランスに来る前のこと。女神山という豊かな自然に囲まれたところでみんなで焚火を囲んでいた時、アコーディオンでミュゼットを1曲弾いただけで、その場の空気の色が一瞬にして恋するピンク色に変わり、そこにいた女子全員が自然に輪になり手と手を取り合って踊り始める、という幸福な瞬間を経験したからです。
日本では、一般の人が気軽に楽しめるダンスというと、小学校で行ったフォークダンス、夏祭りで踊った盆踊りくらいで、プロや愛好家の人以外でダンスを楽しめる機会は日常的にそれほどありません。けれど、普通の大人だって音楽に合わせて手を繋いでくるくる踊る機会があってもいいですよね。吊り橋効果、なんて言葉もありますが、踊ることで感じるときめきはもしかしたら、新しい自分を発見したり、新しい恋に遭遇したり、想像もしていなかったような嬉しい出来事に一直線につながっているかもしれません。
パリの大人女子のように、日本の大人女子も気軽にパリのダンスを楽しめる空間「バルミュゼット東京」。
今後少しずつベールを脱いでいきます。どうぞお楽しみに!

Qui danse la valse?
C'est la valse qui danse!

誰がワルツを踊るんだい?
ワルツがダンスを踊るのよ!
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by DegorgeRie | 2017-03-15 08:15 | Comments(0)